湯灌について①

産湯

皆さんこんにちは。本社業務部の小川です。
前回はご葬儀にある供花についてお話しをさせて頂きました。

今回は納棺前に執り行われる故人様のお身体を清める湯灌(ゆかん)についてお話しさせていただきたく存じます。

自分は今、故人様を生前のお姿へ近づけるためのお顔周りを整える処置と化粧について勉強し、努めています。だからこそご遺族様が立ち会いながら故人様のお身体を清め洗い生前のお姿へと近づける湯灌は私にとって気になる儀式なのです。

皆さんは湯灌をご覧になったことはありますか?
ご葬儀でしか取り扱われない儀式ですので聞き慣れない方もいらっしゃるでしょう。湯灌の「灌」は訓読みで「そそぐ」、つまり湯灌を直訳すると「湯を灌ぐ」という意味になります。そしてその直訳通り行う事はご葬儀・納棺の前に故人様のお体や髪をお湯などで清め洗います。目的としては故人様の来世への旅装束をご遺族と一緒に整え、体に付着したこの世の穢れ、痛みや悲しみを洗い流し無事に成仏できるようにするため、宗教的観点では赤ちゃんに産湯(うぶゆ)を使うように亡くなった人の魂を復活させる意味を持ちます。また衛生上として腐敗の進行を阻止し保護する目的も兼ねています。

産湯

諸説では奈良時代に成立した日本書紀、亡くなった天皇に対し身を忌み(当時の文献では斎みと記されています)清める斎川浴み(ゆかわあみ)が執り行われていて湯灌の由来と言われています。つまり西暦700年前から故人様を”洗い清める”儀式は執り行われていたんです。

それでは現在の湯灌はどのように執り行わているのでしょうか。
次回詳しく説明させていただきます。